競技フットサルにおいて前線からプレスを書ける場合、Y字(Υ)のような形を保ってゾーン気味で守るのが一般的であり多くのチームが取り組んでいる印象を受けます。
しかし、「具体的にどう守れば良いか分からず、ばぐってしまう」という人は少なくないのでは無いでしょうか?
筆者もフットサルをはじめたての頃、Y字ゾーンでの守り方が全く分からずチームメイトに迷惑をかけていました。
そんなお悩みの方に向けてY字ゾーンDFにおける前3人(守備のトライアングル)における各々の役割と守り方について図や動画を交えて徹底解説します。
初期配置(フィクソにボールがあるとき)
マンツーマン対応
最初はマンツーマンで対応して、ボールがサイドに出てから複数ラインを構築するオルタナティブ(選択的な)ディフェンスが主流であり、日本代表もこのシステムを導入している。
最初からサイドを限定&複数ラインを構築
最初からサイドを限定して複数ラインを構築したほうが、早い段階で1stDFが予測してプレスをかけはじめることができる。
ゴールクリアランスのときは注意が必要
しかし、ゴールクリアランスで最初からY字を作ろうとすると両アラが上がってきた場合は誰がマンツーマンでついていくのかをはっきりさせないといけない。
このような理由から初期配置ではマンツーマンで対応してボールがサイドに出てから複数ラインを構築するチームが多い。
守備の役割
- 1stDF:ボールホルダーにプレス
- 2ndDF:1つ飛ばしのパスコース(アラアラ)の牽制
- 3rdDF:フロート(カバーリング)
実際に映像を見たほうが分かりやすいと思うので日本代表の解説動画をご視聴ください。
奪いどころ
1stDFがプレスにいけている場合は、裏(パラレラ)やライン間へのパスが出せないので、2ndDFは残って横のパスコースを牽制する。
このように1stDFがプレスにいけているときは3rdDFが「残れ」もしくわ「ステイ」と声掛けするのが望ましい。
ライン間をとられたときの対応
複数ラインを構築してくる守備への対抗策としてライン間(エントレリネアス)を活用するのは一般的である。
ライン間に対しての守備は1stDFがプレスに行けている(ライン間へのパスコースが切れている)かどうかで守り方が異なるのでそれぞれ解説していく。
1stDFがプレスにいけてないとき
良い例
1stDFがライン間へコースが切れていない場合は2ndDFがライン間をケアすることで複数ラインを維持し続けるのが鉄則である。
悪い例
3rdDFがライン間に対応すればDF複数ラインが一列に吸収してしまい、2人組のスペースアタックで簡単に突破されてしまう。
1stDFがプレスにいけてるとき
1stDFがライン間へのパスコースが明らかに切れている場合は2ndDFはライン間の選手を無視してアラアラ(赤1番から赤3番)のパスコースを牽制し、ボールを奪いに行く。
見ての通り、プレスのかけ具合や相手の状況によって守り方を変えないといけないため、ピッチの状況を後ろから伝えてあげることが非常に重要である。
「ステイ(残れ)」や「ついていけ」といった掛け声を3rdDFがかけるのが主流である。
アラアラ(飛ばしのパス)を通されたとき
基本的にアラアラのパスは2ndDFが牽制するのが鉄則だが、もし通された場合の解決策を解説する。
2ndDFが間に合うとき:守備のスライド
さほど前進するパスではなければ、上図のようにスライドして1stDFと2ndDFの役割を交換する。
基本的にはマイナスのアラアラのパスはスライドさせて、平行もしくわ前進するパスは次説明するような守備の回転で対応するのが望ましい。
2ndDFが間に合わないとき:守備の回転
もし相手に前進されて、スライドが間に合わない場合は守備を回転させる。
- 青3番:3rdDF→1stDF
- 青2番:2ndDF→3rdDF
- 青1番:1stDF→2ndDF
1st-lineを突破されたとき:守備の回転
相手が2人組の関係やドリブル等で1stDFを突破してきた場合も同様に守備を回転させて再び複数ラインを構築する。
守備のフェイント
マンツーマンでついていくとみせかけて残ることでインターセプトがしやすくなる。
このようにマンツーマンDFとDF複数ラインを構築する守備を局面に応じて選択する守備をオルタナティブDFと言う。
まとめ
如何でしたでしょうか?
フットサルはゾーン気味で守るのが一般的と思っている方が多いかも知れませんが、個のある海外の代表チーム等ではマンツーマンで守る国が結構多いです。
むしろマンツーマンDFが最先端の守備戦術といっても過言ではないでしょう。
しかし、個のないチームではゾーン気味で組織的に守ることが必要不可欠です。
これを機に守備のトライアングルにおける各々の役割をしっかり理解して取り組んでみてください。
最後まで記事を読んでいただき誠にありがとうございます。
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