

【新戦術の開発】1-3 フィクソのアイソレーションとゴレイロの攻撃参加
「フィクソのアイソレーションは、リスクが高いだけの限定的な戦術では?」と思っていませんか?
1-3は後ろにフィクソ1枚・前に3枚を配置する陣形で、正しい共通意識のもとで使えば非常に脅威的かつ汎用性の高い戦術です。ロシア代表でも採用されており、ゴレイロの攻撃参加と組み合わせることで相手DFに解決困難な状況を作り出せます。
この記事では、1-3の戦術的意図・フィクソのアイソレーションの仕組み・具体的な攻撃パターンを徹底解説します。

1-3(フィクソのアイソレーション)は後方にフィクソを1枚、前線に3枚を配置した陣形である。
1-3(フィクソのアイソレーション)の戦術的意図は主に次の5つである。
- 相手DFをマンツーマンDFにさせる
- フィクソのアイソレーションの質的優位によるマンツーマンDFの攻略
- ライン間の広大なスペースの活用
- フィクソからのピヴォあてによる前進(プレス回避)
- ゴレイロの攻撃参加による局所的数的優位の生成

1-3の配置はフィクソを後方に孤立(アイソレーション)させるとピヴォを前線に密集(オーバーロード)させる配置で、ドリブルのテクニックやスピードを兼ね備えた選手をフィクソに配置し、選手個人の質で相手を上回る(質的優位)で相手DFを攻略する戦術である。

【フットサル戦術】オーバーロードとアイソレーション
フットサル戦術の重要概念・オーバーロードとアイソレーションを解説。数的優位を特定エリアに集中させるオーバーロードと個を孤立させるアイソレーションの違いと使い方を整理します。…
続きを読む →アイソレーション戦術はマッチアップする相手にクオリティで勝ることが重要なので、あらかじめ鴨(クオリティの低い選手)を探しておいて、その選手とマッチアップできるように準備することで対人の勝率をあげることができる。
3-1や4-0のローテションを通してマークチェンジを誘い、理想のかみ合わせが成立した瞬間にフィクソ以外全員抜けることで1-3配置へ移行する。
相手がマンツーマン気味でマークチェンジを全く行わないのであればブロックやカーテンを活用して無理矢理マークチェンジを誘発する。

ピヴォあてによる前進を意図として持ちたい場合は極力前線にピヴォ(背負える選手)を配置する。
できれば前線3人全員がピヴォであることが望ましく、ピヴォが2人の場合は両サイド、1人の場合はフィクソの利き足サイドにピヴォを配置するのが望ましい。
サイドのピヴォはしっかりと幅をとることでフィクソからのパスラインが生まれやすい角度を意識する。
まずは深さはとり、パスが出た瞬間、第2pkのライン付近で下がって受けるのが望ましい。
止まって受けようとすると相手ディフェンダーにインターセプトされ、カウンターを食らう可能性が高くなる。

ゴレイロはフィクソがボールロストすることを予測して、すぐにブロックに入れる準備に入る。
このリスク管理の意識があるだけでフィクソのアイソレーションに対して『リスクのある戦術』という認識は払拭される。

1-3の配置に対してほとんどのチームはマンツーマンで対応するため、上図のように前線の選手が深さをとれば相手DFの1st-lineと2nd-lineの間に広大なスペースが生まれる。
この戦術を行う上でこのスペースを有効活用することが非常に重要である。

フィクソのアイソレーションで一番よくあるオープニング。
ライン間にスペースがあるため足の速さを生かした、足元から離れる大きいドリブルが非常に有効である。
相手DFを置き去りにできる場合はドリブルで相手陣まで侵入し、トランジションの4vs3、レッドカード退場局面と同じ要領でフィニッシュまで持ち込む。

抜き去った相手DFの二度追いが間に合う場合はピヴォ当てを選択する。
できるだけ背負える選手を中央に配置し直してピヴォあてする。

フィクソはリスク管理で敵陣の後方に位置取り、前線3人はフィニッシュトライアングルを意識して3人で攻撃を完結させる。

【超有名なセットプレー】フィクソのアイソレーションからはじまるピヴォあてと間接ブロックの利用
フットサルの超有名セットプレー「フィクソのアイソレーションからはじまるピヴォあてと間接ブロック利用」を解説。Fリーグや世界でも多用される実効性の高い敵陣キックイン戦術を図解で示します。…
続きを読む →
相手を抜き切れそうにないときはドリブルで横にずらしてピヴォあてを狙う。

先ほどと同様に前3人で攻撃を完結させる。
この時の攻撃のバリュエーションは無数にあるので選手のタレントとプレーモデルによって選択する。

ピヴォをオーバーラップしてピヴォの反転とオーバーラップした人へのパスで駆け引きするのがメジャーな攻め方である。

1-3の戦術での狙いとしてピヴォあてによる前進を相手に認知されれば当然、対策をされてしまう。
前進をさせない対策として主に考えられるのは
- パスが出る前にピヴォの前に入る
- インターセプト
の二つである。
インターセプトされると広大のスペースと数的優位を許してしまうため一番警戒しなければいけない。
インターセプトされた場合はピヴォは早い段階でプロフェッショナルファールで止めるべきであり、止めれない場合はトランジション守備の1vs2の要領で対応する。
次にパスが出る前にピヴォの前に入られた場合の対処法を提示する。

前線の3人でローテーションすることで相手のマークを混乱させることが出来る。
マンツーマンで守っているDFの背後でローテーションされるのはDFからすると非常に厄介でバックドアで逆をつかれるのを嫌がりピヴォの前に入りにくくなる。

ローテーションの仕方も何種類か存在するためチームであらかじめ決めておく必要性がある。
ローテーションの考え方は3-1システムの後ろ3枚と基本同じだが、3人全員がオフザボールでローテーションするのが大きく異なる。
3人が一定の方向(時計回りor反時計回り)に回る旋回とセンターレーンの選手とサイドレーンの選手が順番に入れ替わり8の字にローテーションするエイトの大きく2種類が考えられる。

間接ブロックとはオフザボールの味方のマークをブロックすることで味方をサポートするブロックのことである。
上図のようにサイドにいるピヴォの選手のマークを間接ブロックすることでフリーでボールを受けることを可能にする。
この記事をシェア

