FUTSAL UNIVERSITYFOOT TECH
【ちゃんと理解出来てる?】エイトと8の字ローテーションの本質

【ちゃんと理解出来てる?】エイトと8の字ローテーションの本質

公開: 2021.07.18更新: 2026.05.03

競技フットサルをはじめるとき、「エイト」という戦術から入った人が非常に多いのではないだろうか?

この戦術は一見非常にシンプルで分かりやすいように見える一方、 解釈を間違えれば非常に貧弱で全く機能しない挙げ句、戦術的負債として足を引っ張りかねない。

また、代表やクラブチームで 「エイト」をやっているチームはほとんど無い ことから、 非常に貧弱な戦術であることは言うまでもない。

とはいえ、フットサル初心者が導入として学ぶには確かに悪くないプレーモデルであり、 本質を理解した上で取り組み、それにプラスアルファしていくことでスケールさせていくことが非常に重要 である。

この記事ではエイトが具体的にどのような戦術で、何が狙い(本質)なのか図を用いて徹底解説する。

配置

フットサルにおいてスペースを有効活用する上で誰をどこに配置するのか?を考えることは非常に重要である。

3-1においては後ろ3人はそれぞれが別々のレーンに入り、ピヴォは第2PKライン付近まで深さをとることが基本原則である。

下手にローテーションを意識しなくてもこの配置さえ意識すれば自然とボールが上手く回るようになる。

関連記事
【定位置攻撃】フォーメーションとローテーションの考え方

【定位置攻撃】フォーメーションとローテーションの考え方

フットサル定位置攻撃のフォーメーションとローテーションの考え方を体系的に解説。4-0・3-1・2-2・1-3各フォーメーションの特性と、局面に応じた切り替えの判断基準をまとめます。…

続きを読む →
ローテーションの全体像:8の字ローテーション

上図のように後ろ3人が8の字を描くようにぐるぐるまわることからエイトと呼ばれている。

エイト以外には旋回というローテーションの方法もあり、偽ピヴォの3人旋回は非常に有名な戦術である。

ボールを出したサイドに寄って2人組の関係をつくる

エイトの本質は相手守備組織を破壊するために横の2人組の関係を連続でつくることである。

ただ、ディアゴナルで抜けてしまうと8の字ローテーションが崩れてしまう弊害があるので抜ける場合はパラレラだけとなる。

具体的なアクション

フィクソがボールを出した後のワークフロー

  • ボールホルダーにプレスが掛かってない:パラレラで抜ける
  • ボールホルダーにプレスが掛かっている:平行サポート(ワンツー、ブロックorカーテンetc)
パラレラで抜ける

シンプルなパラレラで崩せない場合は中ドリしてピヴォあてを選択する。

ピヴォあて後の崩し方は以下の記事で解説しているので割愛する。

関連記事
【3-1やるなら必須】ピヴォあてと3人目の動き(2人組+ピヴォ)

【3-1やるなら必須】ピヴォあてと3人目の動き(2人組+ピヴォ)

3-1戦術の核心であるピヴォあてと3人目の動きを解説。フットサル最もメジャーなフォーメーションで使われる2人組+ピヴォの連携パターンと3人目が動くタイミングをわかりやすく整理します。…

続きを読む →
元に戻る

たまにパラレラで抜けたまま帰ってこない選手がいるが、3-1を継続したいのであれば必ず後ろに落ちてこないといけない。

もし、3-1→2-2に移行したいのであればそのままピヴォになっても問題ない。

悪い例:何も考えずに8の字の形だけを意識して抜ける

フットサル初心者がやりがちなアンチパターンとしてボールホルダーにプレスが掛かっているのにも関わらず盲目的に抜けてしまうプレーがある。

しかし、2人組の関係を常に意識すればこのようなプレーは絶対に考えられない。

このようなプレーはローテーションのためのローテーションだと勘違いし、手段が目的になってしまう人にありがちなアンチパターンである。

このようなときは抜けるのではなくボールホルダーを平行サポートするのが望ましい。
(もし抜けるのであれば緩急を意識したパラレラで抜けるのが鉄則である。)

では次に平行サポートがどういうことなのか解説する。

平行サポート種類

  1. フィクソで受ける→ワンツー、ピヴォ当て、逆アラへパス
  2. ブロックorカーテン→ボールホルダーを中ドリさせてローテーション
フィクソがもう一度ボールを受ける

フィクソがもう一度ボールを受けてワンツーを狙うのがシンプルで非常に有効である。

もし、ワンツーがで出来ない場合はピヴォあてを狙い、そのままワンツーで抜けた赤3番が3人目となる。

逆アラのバックドア

ピヴォ当てもワンツーも出来ない場合は逆アラを経由するバックドアをする選択肢もある。

関連記事
【ボール無しペアリング】逆アラのバックドア

【ボール無しペアリング】逆アラのバックドア

ワンツーやパラレラが通らない場面で活きる「逆アラのバックドア」を解説。ボールを持っていない逆サイドのアラが背後に抜ける動きとそれを活用した3人組の崩し方を図解で説明します。…

続きを読む →
もう一度足元で受ける→再び2人組の関係

逆アラへのパスのオプションが無いのであれば背後を狙うのをキャンセルしてもう一度足元でボールを受けて2人組の関係を連続させる。

ボールホルダーにドリブルさせてローテーションさせたい場合

味方を中ドリさせたい場合はブロックorカーテンして元の配置に戻る。

このとき、ピヴォへのコースが空きやすいのでピヴォあてを狙うのが鉄則である。

相手DFが複数ラインを構築してくる場合

相手がゾーン気味で複数ラインを構築してくる場合はパラレラが有効に機能しない。

このような場合は盲目的に抜けるのではなく、ライン間でのターンや2人組の関係で崩すのが望ましい。

関連記事
【ゾーンDFの攻略】エントレリネアス(ライン間)の活用方法徹底解説

【ゾーンDFの攻略】エントレリネアス(ライン間)の活用方法徹底解説

フットサルのエントレリネアス(ライン間)を活用したゾーンDF攻略法を解説。複数DFラインの隙間に入るタイミング・動き方・パスの出し方を整理し、ゾーンを崩す具体的な方法を示します。…

続きを読む →
エイトをおすすめしない理由

各国の代表や、クラブチームを見ても「エイト」をやっているチームはほとんど無い。

その理由は守備に読まれやすい非常に貧弱な戦術だからである。

抜ける選手がパラレラの選択肢しかなければ守備は簡単に対応出来てしまう。

受け手がディアゴナルパラレラの選択肢を駆け引きするからこそ相手DFを翻弄することが出来るのであって、ディアゴナルの選択肢を消してしまったエイトは2人組の関係での崩しが非常に難しい。

この記事をシェア