「守備の2人組をあなたは意識したことありますか?」
一般的に2人組の関係と言うと攻撃の2人組を指すことが多く、守備のことを考えたことは少ないのでは無いでしょうか?
しかし、攻守が表裏一体であることを考えると守備の2人組にもたくさんのエッセンスが詰められています。
この記事では守備のグループ戦術の基本となる守備の2人組について解説します。
2人組の守備は定位置守備の基本
グループ戦術は上図のような包含関係になっているので、
個人>2人組>3人組>4人組という順番でオーガナイズしていくことがポイントです。
形だけの4人組の戦術にだけ取り組んでいても、個々が脆かったら良い守備はできません。
攻守は表裏一体
フットボールは攻守表裏一体のため、攻撃を知ることが守備を知ることに繋がります。
攻撃の狙いを知れば、守備は意識するポイントが分かりくなります。
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攻撃の狙いは近いー遠いを作ること→守備はこれを防ぐ
攻撃は近い(背後を取れる)ー遠い(裏にボールが蹴れる)状態を作ることで前進することが大きな狙いです。
逆に言うと、守備はこの局面を絶対に作らせてはいけません。
守備がボールを奪うポイント
守備がボールを奪うポイントとしては近いー近いの関係を作り次の2点を意識することです。
このように1stと2ndが同時に前掛かりでプレスをかけてはめることをチャレンジ&チャレンジと言う。
- ボール保持者にプレスを掛ける人(1st-DF)は裏にボールを蹴らせない(限定)
- 非ボール保持者のマーク(2ndDF)は残っている横のパスラインを牽制(ゾーンDF)
この1st-DFの寄せられている「近い」という状況はワンアーム(腕一個分)の距離感まで寄せるのが一般的である。
この記事では物理的、距離的な観点で寄せられている状況を表現したが、精神(メンタル)的な観点も考えられうる。
例え距離的にしっかり寄せれてなくても、自分を大きく見せたり、足音や声で相手に寄せられていると思わせられれば相手はいつもどおりプレーすることが出来ない。
このような現象を一般的に「プレッシャーを掛ける」と言う。
守備の連動(チャレンジ&チャレンジ)
一度1stがボール保持者に寄せれたら次のDFも連動してボールの移動中に全力で寄せることが定位置守備では重要となる。
これを連動を行わないと相手(攻撃)に近いー遠いの関係を作られて簡単に背後をとられてしまう。
近いー遠いの関係を作られそうになったときの対処法
1stが寄せられているが2ndがうまく連動出来ないが故に近いー遠いの関係を作られて守備ラインを突破されてしまうことは多々ある。
攻撃の狙いは近いー遠いの関係を作り前進を図ることなので、その状態を作られそうになったら未然に防ぐことが重要である。
2ndが間に合わないことを1stが認知して下がる
この状況は1stDFだけがボール保持者に寄せてしまう現象であるとも言える。
そもそもこのような局面は味方が連動出来てないので1stが寄せる事自体が無駄という意味である。
「どのタイミングでプレスをかけはじめるのか?」
「プレスラインをどこに設定するのか?」
をあらかじめチームで共有しておくことでこのような現象は起こりにくくなる。
2ndDF自身がプレスを諦めて下がる
本来は2ndDFが連動して近いー近いの状態を作り出さないと行けないが、間に合わないので下がる。
2vs2→0vs2or0vs1になるはずだった最悪の事態も青2番(2ndDF)の危機察知により
2vs2→1vs2or1vs1で済ませることができる。
うまく相手を遅らせることができれば青1番(剥がされた1stDF)が撤退して守備を再組織化できる。
このように一人がプレスをかけに行ってもう一人がカバーに徹することをチャレンジ&カバーという。
サッカーのCB(センターバック)2枚でのDFでよく使われる戦術である。
剥がされた1stDFが手で相手を押す
ワンツーされそうになったときの対処法として、相手の進路に立ったり手を使うことで相手の前進を阻止する手法がある。
場合によってはファールをとられてしまう可能性があるので自陣ゴールからの距離やファールカウント等も考慮してリスクマネジメントする必要がある。
3人目の活用:守備のトライアングル
2人で守れなくても、3人目(逆アラ)が絞って(フロート)カバーすれば3人で守ることができる。
このようなトライアングルDFは多くのチームで導入されている有名な戦術である。
まとめ
トライアングルディフェンスを知っている人からすると「守備の2人組?」と思ったかもしれないが、最初から3人目、4人目をあてにするのではなく、まずは1人目、2人目でしっかり守り切ることが堅い守備に繋がる。
つまり、個人>2人組>3人組>4人組の優先順位で守れればそれに越したことはない。
これを機に守備の2人組の質に少しでも拘って取り組んでいただけると幸いです。
最後まで記事を読んでいただき誠にありがとうございます。
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