フットサルでパスを受ける際、どのようにトラップし、どのようにボールを運べば良いのだろうか。
残念ながら、意図もなく中ドリをしたり、守備側の激しいプレスによってボールを何度も失っていまう人も多い。
フットサルでボールを受ける際、どのようなプレーを選択すれば良いのだろうか。また、フットサルでは必須のプレーである「ボールアタック・中ドリ」と「トンパ(コントラピエ)」とはどのようなプレーなのだろうか。
この記事では、
- ボールアタック・中ドリの解説
- トンパ(コントラピエ)の解説
- ボールアタック・中ドリとトンパの使い分け
- ボールアタック・中ドリとトンパに関連した練習メニュー
の4点について紹介している。
ぜひ最後まで読んで頂けると嬉しい。
フットサルはコートが狭いため、相手のプレスが厳しい時は、足元にボールを置くようにトラップするのではなく、ファーストタッチでボールを動かすことが重要である。ファーストタッチでボールを方向づけて動かすことをコントロールオリエンタードと言う。
ボールアタック・中ドリとは?
フットサルのボールアタックとは、パスされたボールに対して自分からボールを迎えに行き、もともといた位置と異なる位置でボールを受けることである。
また、コートの内側にボールを運ぶことを中ドリと呼ぶ。
ボールを迎えに行くボールアタックに加え、ファーストタッチで中ドリすることで、相手の激しいプレスを回避することができる。
守備側のプレスの強度が高いとき、足元にボールをトラップしてしまうと、相手DFにボールを晒す形となってしまい、ボールを失う可能性が高くなる。
しかしボールアタックを活用することで、相手の想定した位置とは異なる位置でボールを受けることができる。上図のように、ボールを受けた瞬間から相手のプレスを回避することにつながる。
また、ボールアタック後のファーストタッチで中ドリを選択すると、ボールは相手の足の届かない位置に移動し、ボールを失う可能性が低くなる。
ボールを迎えに行きパスを受ける場所を変化させる事で相手守備者のマークを剥がす為の動きであるボールアタックは、別名アタカール・エルバロンと呼ばれる。
もしボールアタックと中ドリで自分のマークを振り切れることができれが、局所的数的優位を作ることが可能となる。そのまま、逆アラにパスをしてパラレラで崩すなどの攻撃が有効となる。
トンパ(コントラピエ)とは?
ボールアタックを繰り返していると、相手DFにボールアタックを予測され狙われてしまう可能性がある。
トンパ(コントラピエ)は、ボールアタック・中ドリとは逆の方向へ進むため、 ボールアタック・中ドリを予測してきた相手に対して有効なプレーである。
コントラピエとはスペイン語で「相手の逆をつく」という意味であり、トンと足裏でトラップしてからパで足を床につけることからトンパとも呼ばれる。
フットサルのトンパ(コントラピエ)の基本的なやり方は5ステップである。
- ボールアタックと同じようにパスされたボールを迎えに行く。
- 相手DFの動きを把握して、ボールアタック・中ドリよりトンパ(コントラピエ)が有効だと判断する。
- パスされたボールに近い足の足裏(右からパスが来たのなら右足)を使って、ボールをその場に止める。
- トラップと同時に前を向き、逆方向に進める体の向きを作る。
- トラップした足を用いてボールを逆方向に運ぶ。
ボールアタックにより、サイドに進むスペースが生まれているため、ボールを前に運ぶことができる。
もしボールアタックをせず、タッチラインの近くでボールを受けた場合、サイドのスペースが狭い為トンパ(コントラピエ)をする難易度は高くなる。
利き足サイドのトンパ
フットサルのトンパ(コントラピエ)には、少しイレギュラーなものも存在する。
その一つが逆サイドトンパである。
基本的なトンパ(コントラピエ)は、パスされたボールに近い足でトラップする。
そのため利き足サイドでは逆足でトラップする必要が出てくるが、このとき利き足でトラップするトンパ(コントラピエ)が逆サイドトンパだ。
ダブルタッチトンパ
フットサルのトンパ(コントラピエ)のうち、ダブルタッチを用いたトンパ(コントラピエ)がダブルタッチトンパである。
特に、相手のプレスが厳しく、ボールを触れられそうな時はダブルタッチをするのが有効である。
少しマイナス気味にダブルタッチをするとより相手の足が届きにくくなり、ボールを失う確率が低くなる。
ビハンドトラップトンパ
少し難しいが、フットサルにはビハインドトラップ(ヒール)を使ったトンパ(コントラピエ)もある。
この時も、ボールアタック・中ドリをすると匂わせてから体をDFの前に入れ、ヒールでトラップするのが重要である。
トンパ(コントラピエ)とボールアタック・中ドリの使い分け
トンパ(コントラピエ)とボールアタックはどのように使いわければ良いのだろうか。
基本的にボールアタック・中ドリありきのトンパなので、トンパとボールアタックは完全に分離してはいけない。
つまり、ボールアタック・中ドリとトンパはトラップするまでギリギリまで同じモーションであるのが望ましい。
よくやってしまう悪い例として、トンパ(コントラピエ)をしたい気持ちが悪く働いてしまい、ボールを迎えに行くのを怠って強引に縦に突破しようとしてしまうプレーがある。
トンパのための準備をしてしまうと相手に狙われてしまう。
ボールアタックの延長線上にトンパがあるイメージで、まずはボールを迎えにいき、相手DFのベクトルをギリギリまで見て、中にドリブルするかトンパをするのか判断することが重要である。
練習
- フラットマーカーで上図のようなボックスを作る
- ボックス内で1vs1(守備はボックス外までDF出来ない)
- DFは対角のフラットマーカーに配置
- センターサークルからボールが出たらスタート
- 守備は1stDFのプレスの強度にこだわる(本気で奪いに行く)
- 攻撃は1stタッチにこだわる(ボールアタックorトンパ)
- 攻撃をやったら守備
まとめ
今回はフットサルにおいて重要な個人戦術であるボールアタック・中ドリとトンパについて解説した。
この記事のポイントをまとめると以下の通りである。
- ボールアタック・中ドリは相手のプレスが激しいときに有効である。
- トンパ(コントラピエ)はボールアタック・中ドリを狙ってきた相手の逆を突くプレーである。
ボールアタック・中ドリとトンパ(コントラピエ)を試合中に使えるようにするためには、対面パスから相手DFが前にいることを想定して練習することが重要である。
特にトンパは使い慣れていないと難しいプレーなので、まずはプレッシャーの無い状態で練習することをおすすめする。
最後まで記事を読んでいただき誠にありがとうございます。
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